コート・ド・ニュイ /Côte de Nuitsとオート・コート・ド・ニュイ /Hautes Côtes de Nuitsのぶどう畑は、南北に20kmに渡り広がっています。このワイン生産地区は、グラン・クリュ/Grand Cruを生み出す地域の中心です。ことに赤ワインで有名なこのワイン生産地区では、要望の高い白ワインもわずかながら造られています。これらのワインをより深く味わうために、その由来を学びましょう。
コート・ド・ニュイ /Côte de Nuitsとオート・コート/Hautes Côtes では、赤ワインを主体に醸造しています。このワイン生産地区はまさにピノ・ノワール/ Pinot Noirの楽園であり、ほとんどのブルゴーニュ/Bourgogneのグラン・クリュ/Grand Cruの赤ワインがここで生まれています。したがって、ここではシャルドネ/ Chardonnayやアリゴテ/Aligotéで造られる白ワインは稀少です。
コート・ド・ニュイ /Côte de Nuits のアペラシオンの名声は確固たるものです。この比類なきテロワール/ terroirを、「ブルゴーニュ/Bourgogneのシャンゼリゼ大通り」と呼ぶ評論家もいます。
この洒落た愛称は、テロワール/ terroirの現状をよく表現しています。この生産地区は、ディジョンとコルゴロワンの間に狭い帯状に位置しています。長さにして20km、幅がわずか200mから300mしかないところもあります。
コート・ド・ニュイ /Côte de Nuitsのワイン生産地区には、世界中が憧れる宝もののようなアペラシオンが集まっています:
グラン・クリュ/Grand Cru::
シャンベルタン/Chambertin、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ/Chambertin-Clos de Bèze、シャペル・シャンベルタン/Chapelle-Chambertin、グリオット・シャンベルタン/Griotte-Chambertin、ラトリシエール・シャンベルタン/Latricières-Chambertin、マジ・シャンベルタン/Mazis-Chambertin、マゾワイエール・シャンベルタン/Mazoyères-Chambertin、リュショット・シャンベルタン/Ruchottes-Chambertin、クロ・ド・ラ・ロシュ/Clos de la Roche、クロ・ド・タール/Clos de Tart、クロ・サン・ドゥニ/Clos Saint-Denis、クロ・デ・ランブレイ/Clos des Lambrays、クロ・ド・ヴジョ/Clos de Vougeot、エジェゾー/Échezeaux、グラン・ゼシェゾー/Grands Échezeaux、リシュブール/ Richebourg、ロマネ・コンティ/Romanée-Conti、ロマネ・サン・ヴィヴァン/Romanée-Saint-Vivant、ラ・ターシュ/La Tâche、ミュジニィ/Musigny、 ボンヌ・マール/Bonnes Mares、シャルム・シャンベルタン/Charmes Chambertin.
村名アペラシオン/Appellations Village、なかには、プルミエ・クリュ/Premier Cru に格付けされているクリマ/Climats もあります:
シャンボール・ミュジニィ/Chambolle-Musigny、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ/Côte de Nuits-Village、フィサン/Fixin、ジュヴレ・シャンベルタン/Gevrey-Chambertin、マルサネ/Marsannay、マルサネ・ロゼ/Marsannay rosé、モレ・サン・ドゥニ/Morey-Saint-Denis、ニュイ・サン・ジョルジュ/ Nuits-Saint-Georges、ヴォーヌ・ロマネ/Vosne-Romanée、ヴジョ/Vougeot.
この地区のぶどう樹は、標高300mから400mの台地で栽培されています。
この「ぶどう畑」はかつて消滅の危機にさらされていましたが、ぶどう栽培醸造家の根気と勇気によって再建することができました。オート・コート・ド・ニュイ/Hautes Côtes de Nuitsは、1950年代から確かに真の再生を果たしています。当時、この地域のぶどう栽培醸造家は、最良のぶどうを栽培できる斜面を選びました。丘陵の後背地にあるおよそ20村に、コート・ド・ニュイ/Côte de Nuitsと同様、赤ワイン向けのピノ・ノワール/Pinot Noirと白ワイン向けのシャルドネ/Chardonnayのぶどうが植えられたのです。
以降数十年に渡り、ぶどう栽培醸造家は質の高いワイン生産の発展に尽力してきたのです。その努力が実り、ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ/Bourgogne Hautes Côtes de Nuitsは現在、個性的なワインとして評価が定着しました。その紫紅色またはルビー色の色調(ローブ)を纏った赤ワインは、厚みのあるボディが特徴です。一方白ワインは、金色を帯び、溌剌としたバランスのよい味わいです。
ブルゴーニュ/Bourgogneのほかの地域と同じく、コート・ド・ニュイ /Côte de Nuitsとオート・コート・ド・ニュイ/ Hautes Côtes de Nuits は、ブルゴーニュ/ Bourgogne全域から造られる地域名アペラシオン/ appellations Régionaleも生み出しています:白と赤のブルゴーニュ/ Bourgogne、ブルゴーニュ・アリゴテ/Bourgogne Aligoté、コトー・ブルギニヨン/Coteaux Bourguignons、ブルゴーニュ・パス・トゥー・グラン/Bourgogne Passe-Tout-Grains、クレマン・ド・ブルゴーニュ/Crémant de Bourgogne.