
ブルゴーニュの《テロワール/ Terroir》は、AOCの基盤となっています。
ブルゴーニュ地方の土壌は、地質学および物理化学から見て、非常に多様な構造となっています。ぶどう畑ごとに土壌の特徴が異なるだけでなく、同じぶどう畑、あるいは同じ村のなかでさえも土壌の変化が見られます。このことから、ブルゴーニュのぶどう畑は、何千という区画(《クリマ/Climats》と呼ばれている)に区分されており、小さな区画がモザイク状に入り組んでいます (世界最小のアペラシオンは《ラ・ロマネ/ La Romanée》で、栽培面積はわずか0,8ヘクタール)。
このように土壌の多様性がある一方、ブルゴーニュには、南北に渡って地質学および土壌学上の統一性が見られます。ジュラ紀の1億5千万年前に粘土、泥灰土、石灰岩の沈積によってできた土壌の下層土には、さらにそれ以前(2億5千万年)にさかのぼる花崗岩、溶岩、片麻岩、さまざまな片岩によって構成された層が横たわっています。水成岩の変質によって土壌が粘土石灰質化し、ブルゴーニュのぶどう品種はそこで大いに開花することになります。
ブルゴーニュにおける《テロワール/ Terroir》の概念は、自然要因と人的要因の2側面から成り立つ幅広いものになっています。ときには修道士の助けを借りて、ぶどう栽培者は、まずはぶどう栽培に適した土地をみつけ、確認し、最善の手入れをおこなってきました。こうした何世紀にもわたる生産者の努力により、《テロワール/ Terroir》という中世のはじめに生まれた概念がようやく公式に認められるようになり、20世紀の半ばには、国立原産地品質研究所(INAO)が設立されました。
土壌の質は《テロワール/ Terroir》における鍵となる要素ですが、それ以外にも、区画の日照、標高、土壌の深さや水はけ、年間の気候条件、ミクロクリマ(微気候)など、実に多くの自然要因がワインの品質やタイプ、香りや味わいに作用します。 
一方、人的要因としては、ぶどう品種の選択、剪定から収穫にいたるぶどう栽培の仕方、醸造から熟成までのカーヴでの生産工程における技術が、ワインのできを決定的に左右します。
ブルゴーニュにおける《テロワール/ Terroir》の概念

Roches calcaires : 石灰質岩
Route des vins = ワイン街道
Route nationale = 国道
Premiers crus et AOC communales = プルミエクリュと村名AOC
AOC Communales et premiers crus = 村名AOCとプルミエ・クリュ
AOC communales = 村名AOC